Qveria
空想世界事典
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エルヴァリス・ドルミア
畏怖の森の入り口
イシェッドの深い森の中に存在する、畏き者の領域への入り口とされる場所。
エルヴァリス・ドルミアは、イシェッドのヴァルタ・ノルヴァ森林地帯の最も奥深い場所に位置する、神秘的な空間である。そこでは、巨大な木々が不自然なまでに密集し、その枝葉が空を完全に覆い隠している。日中でさえ、ここは薄暗く、不気味な雰囲気に包まれている。
伝説によれば、エルヴァリス・ドルミ...
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オルタリ
月光に踊る火の精霊
オルタリは、タルヴェイの山々で満月の夜にのみ目撃される、神秘的な火の精霊である。その姿は、青白い月光と赤橙色の炎が融合したかのような、幻想的な光の球体として描写される。
これらの精霊は、月の光が山の頂きに差し込む瞬間に現れ、夜明けまで山々の間を舞い踊るように飛び回る。その動きは風に揺れる炎のようでありながら、時に幾何学的な精密さで空中に模様を描く。 タルヴ...
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グリルヴァネス・テヴァリス
運命を紡ぐ神秘の織機
フェダスの隠れ里に伝わる、人々の運命を織り上げるという伝説の織機。
グリルヴァネス・テヴァリスは、フェダス北部の人里離れた山村に代々伝わる、神秘的な力を持つ織機である。一見すると古びた木製の織機に見えるが、その梁や糸巻きには、解読不能な古代文字が刻まれている。
伝説によれば、この織機は畏き者ゼトーによって人間に与えられたものだという。グリルヴァネス・テヴ...
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ヴェランド・ミアルヴァン
世界最大の英雄王
ヴェランド・ミアルヴァンは、崇願期に出現した伝説的英雄であり、シャロヴィア王国の礎を築いた建国の祖である。畏き者エストラヴィンとの71日に及ぶ壮絶な死闘の末にこれを討伐し、その後大陸西半を統一した。彼の生涯は、人と畏き者の関係性を根本から変革し、世界に統一すらもたらした。
故郷の灰燼
崇願期317年、北域の寒村テーマダに誕生したヴェランドは、痩せこ...
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ヒルヴァネス
幻の蜂蜜酒
カレニアの山岳地帯で極少量しか生産されない、幻の蜂蜜酒。その味は飲む者の記憶を呼び覚ますという。
ゼクトラル・ヒルヴァネスは、カレニアの最も険しい山々に生息する特殊な蜂が作り出す蜂蜜から醸造される。この蜂は畏き者ゼクの影響を受けており、その蜜には微量の幻覚作用がある。醸造過程も通常とは異なり、満月の夜に特定の儀式を行いながら進められる。
この蜂蜜酒の最大...
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西方世界人類史
先古代から七国期まで
大陸における人類の歴史は、エヴァリナと畏き者たちの存在によって深く彩られ、その発展と衰退、そして再興の波を繰り返してきた。先古代から現在の七国期に至るまで、人類は常に超常なる力との関わりの中で、独自の文明を築き上げてきた。その歩みは、畏怖と畏敬、挑戦と共生の物語であり、今なお続く壮大な叙事詩である。
先古代 (年代不詳 – 1年)
初期 (...
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エルナルヴァネ・キトスミオ
共生農法で大陸の食糧生産を一変させた農学者エルナルヴァネ・キトスミオは、七国期初期のベロヴにおいて畏き者との共生農法を確立し、大陸全体の農業生産に革命をもたらした農学者である。彼の開発した手法は、従来の収穫量を10倍以上に増加させ、ベロヴを七国随一の農業国家へと押し上げた。
早期の生涯と畏き者との出会い
エルナルヴァネ・キトスミオは、七国期の幕開けから程なくしてベロヴの小さな農村で生まれた...
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ナヴァルの虫の目革命
イシェッドで発生した昆虫による農業革命七国期1023年、イシェッド南部の農業地帯で奇妙な現象が発生した。夜の虫たちを司る畏き者ナヴァルの影響により、昆虫たちが突如として高度な知性を獲得したのである。
知性を得た昆虫たちは、驚くべきことに農作業を手伝い始めた。彼らは害虫を駆除し、花粉を効率的に媒介し、さらには土壌改良まで行った。この現象は「虫の目革命」と呼ばれ、イシェッドの農業生産性を飛躍的に向...
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七国期の経済
畏き者と人間が織りなす経済の大河
ヴェリャ・ノルヴァ・サルヴァリュ、すなわち「恩寵と海と知恵の経済」は、エヴァリナと畏き者の存在が深く刻み込まれた、七国期の世界における複雑かつ独特な経済システムである。それは単なる物々交換や貨幣経済を超えた、畏き者の恩寵と人間の知恵が絡み合う壮大な営みであり、その姿は時に大海原のごとく荒々しく、時に静かな入り江のように穏やかである。
アウレウス貨の呪...
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エルナ・ゼンタ
群王期に活躍した戦略家
エルナ・ゼンタは、群王期に活躍した戦略家である。彼女は畏き者の力を巧みに利用した新たな戦術を開発し、当時の軍事技術に革命をもたらした。
鋼鉄の意志、エヴァリナの知恵
エルナ・ゼンタは、群王期初期の620年頃、北方の小国ミアルヴァン公国に生まれた。幼少期から卓越した観察力と分析力を示し、10代にして公国軍の参謀として頭角を現した。彼女の才能は、特に畏...
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ルミオスの反乱
ヴェリャ地方を揺るがした農民反乱崇願期254年、ヴェリャ地方の農民たちがルミオスという名の指導者の下に蜂起した。厳しい重税と畏き者ゼクトラルによる作物の枯渇に苦しんでいた農民たちは、ついに武器を手に取った。
反乱軍は当初、地方貴族の城を次々と陥落させ、勢いを増していった。彼らは「畏き者の恩寵を全ての民へ」というスローガンを掲げ、多くの支持を集めた。しかし、中央政府の正規軍が介入すると、形...
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ガルヴァネス・キルティア
密林に潜む危険な毒蛇
鮮やかな緑と青のうろこで覆われた細長い体を持つ。その姿は森の木々や蔓と見分けがつかないほどに周囲の環境に溶け込む。この蛇の最も特徴的な点は、その毒にある。噛まれた者は激しい幻覚を体験し、現実と幻想の境界が曖昧になるという。
イシェッドの部族では、ガルヴァネス・キルティアの毒を儀式に用いることがある。適量を摂取することで、シャーマンたちは精霊界との交信を試み...
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エルナリュクト
地底を統べる畏き者
エルナリュクトは、鉱脈と地下資源を司る畏き者である。その存在は地下深くに潜み、その動きは地震となって地上に伝わる。鉱山都市アヴィスティアの繁栄と没落を左右する、畏怖と崇拝の対象である。
姿と伝説
鉱夫たちは暗闇の中で聞こえる低い唸り声や、坑道を揺るがす震動に、その存在を感じ取る。エルナリュクトは幾多の美しい結晶で彩られた巨大な姿をしているという。ア...
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オヴァネスの石板
フェダスで発見された謎の古代遺物七国期478年、フェダス北部の古墳の発掘調査中に、奇妙な石板が発見された。「オヴァネスの石板」と名付けられたこの遺物には、未知の文字と奇妙な図形が刻まれていた。
石板の中央には、七つの円が特徴的な配置で描かれており、各円の中には異なる象形文字が刻まれていた。興味深いことに、この石板に触れた者の多くが、一時的に予知能力を得たと報告している。
フェダスの王室...
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セルティオの太陽窃盗事件
フェダスで発生した突然の日照消失現象七国期1034年、フェダス全土を突如として闇が覆った。太陽が完全に姿を消し、昼夜の区別がつかなくなる異常事態が発生したのである。この出来事は「セルティオの太陽窃盗事件」として知られている。
現象は3日間続き、農作物の枯死や生態系の混乱など、甚大な被害をもたらした。フェダスの神官たちは、これを太陽を司る畏き者セルティオの仕業だと考え、大規模な祈祷儀式を執り行...
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ミアルヴァン海の真珠交易
ノルセリアの繁栄を支える主要産業ミアルヴァン海の真珠交易は、ノルセリアの経済を支える基幹産業であり、その特殊な真珠は畏き者ノルヴァ・サルヴァリュの恩寵によって生まれるとされる。この神秘的な宝石は、その美しさと希少性から、大陸全域で珍重されている。
ミアルヴァン海の真珠が初めて発見されたのは、群王期中期のことである。伝説によれば、ノルセリアの漁師ゼリュクト・ミアが、大干潮時に露出した海底で...
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タ・オヴェルタ
祈りの結晶
アヴィスティアの鉱山で稀に発見される、人々の祈りが結晶化したとされる鉱石。
タ・オヴェルタは、アヴィスティアの最深部の鉱脈でごく稀に発見される、神秘的な結晶体である。その姿は、透明な水晶のようでありながら、内部に無数の小さな光の粒子が漂っているように見える。鉱石学者たちの分析によれば、この結晶の組成は既知のいかなる鉱物とも一致しないという。
伝説によれば...
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ルナリの予言者
カレニアに現れた神秘的な預言者七国期265年、カレニアの山岳地帯に突如として現れた謎の人物が、的中率の高い予言で人々を驚かせた。「ルナリの予言者」と呼ばれたこの人物は、銀色の長い髪と紫の瞳を持つ美しい女性だったという。
彼女の予言は、天候の変化から政変、さらには畏き者の出現まで、多岐にわたった。特に、七国期267年に起こった大地震を3ヶ月前に予言したことで、その名は瞬く間に広まった。 ...
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ルグリトヴァンの月光舞踏会
カレニアで発生した奇妙な集団舞踏現象七国期1078年、カレニアの山岳都市ルグリトヴァンで、満月の夜に奇妙な現象が発生した。都市の住民全員が突如として踊り出し、夜通し踊り続けたのである。この出来事は「ルグリトヴァンの月光舞踏会」として知られている。
目撃者の証言によれば、人々は恍惚とした表情で、優雅かつ複雑な舞踊を披露したという。興味深いことに、普段は歩行さえ困難な老人や幼児までもが、難なく踊...
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ゼクトラルの影狩り
イシェッドで発生した奇怪な連続失踪事件七国期305年から307年にかけて、イシェッド南部の森林地帯で奇妙な連続失踪事件が発生した。被害者たちは、まるで影だけが抜き取られたかのように、影を残して姿を消したという。この事件は「ゼクトラルの影狩り」と呼ばれ、人々に大きな恐怖を与えた。
目撃者の証言によれば、被害者の影が突如として動き出し、森の中へと引きずり込まれていったという。不思議なことに、被害者...
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ヴェリャの教え
畏き者との共存と恩寵論を説いた哲学書
『ヴェリャの教え』は、七国期の哲学者ミアル・ゼクトラルが著した思想書である。畏き者との共存のあり方や恩寵の適切な使用法について深く考察し、七国の人々の生き方に大きな影響を与えた。
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大陸の医療
恩寵に基づく独特の医療体系ヴァータ大陸における医療は、エヴァリナという超常の原理と、畏き者たちがもたらす恩寵を基盤としつつ、人智の及ぶ限りの技術を駆使して発展してきた。その歴史は人類の誕生にまで遡り、時代と共に変遷を重ねながら、現在の複雑かつ多様な形態を形成している。本項では、この世界独特の医療体系について、その起源から現代に至るまでの発展、地域ごとの特色、倫理的問題、そして未来への...
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ナルヴァリス・サルミオ
秘密を守る噴水
タルヴェイの古い広場に佇む、不思議な力を持つ噴水。その水に触れると、秘密を守る力が与えられるという。
ナルヴァリス・サルミオは、タルヴェイの中心部にある古び付いた石造りの噴水だ。その姿は一見すると何の変哲もない噴水だが、水面をよく見ると、かすかに紫がかった光を放っているのがわかる。
伝説によれば、この噴水の水に手を浸すと、その人物が抱える秘密を守る不思議...
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ヴェリャ・ノルヴァの詩篇
シャロヴィア時代の叙事詩集
『ヴェリャ・ノルヴァの詩篇』は、シャロヴィア王国の全盛期に編纂された壮大な叙事詩集であり、畏き者との戦いや英雄たちの冒険を韻文で綴った文学作品である。
この詩篇は、シャロヴィア王国の宮廷詩人ルミオス・サルヴァリュによって、一統期の400年から420年にかけて編纂されたとされる。全12巻から成り、各巻は100の詩節で構成されている。
詩篇の中核を成すのは、...
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トヴァリス
壮大な吊り橋群カレニアの峡谷地帯に架かる、伝統工法で建造された吊り橋群。その美しさと技術は、カレニアの誇りとなっている。
トヴァリス・エルナは、深い峡谷を縫うように架けられた数十の吊り橋の総称である。各橋は地元の植物繊維で編まれた強靭なロープと、風雨に耐える木材で構成されている。最も長い橋は全長300メートルに及び、その下には濃霧に包まれた峡谷が広がっている。
これら...
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網針の語り
サルヴァリュ諸島を舞台とした奇譚集
『網針の語り』は、群王期から七国期初期にかけて口承で伝えられ、後にゼクトラル・ノルヴァによって編纂された物語集である。サルヴァリュ諸島の漁師たちが網針を繕いながら語り継いだ、畏き者と人間の奇妙な交流譚を収録している。
サルヴァリュ諸島は、大陸南西部に散在する数千の島々からなる諸島群であり、畏き者ゼモーレの影響下にある。島々の位置が不規則に変動するため、諸島...
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ヴァルタリオの火祭り
カレニア山岳地帯の伝統行事
ヴァルタリオの火祭りは、カレニアの山岳地帯で毎年冬至に行われる荘厳な祭礼である。畏き者ヴァルタリオへの生贄を捧げ、豊作と平安を祈願するこの儀式は、カレニアの文化的アイデンティティの象徴となっている。
祭りの起源は群王期初期にまで遡る。伝説によれば、長く続いた飢饉の末、山の民が畏き者ヴァルタリオに嘆願し、自らの命を捧げることを約束した。すると、ヴァルタリオは...
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ルミオス1世
ヴァント信仰の創始者たる初代教皇
ルミオス1世は一統期初頭に活躍した宗教指導者であり、ヴァント信仰の創始者である。英雄ヴェランドの長子として生を受け、父の遺志を継ぎつつ新たな信仰体系を確立した。その教えは、畏き者との共存と人間の尊厳を説くものであり、シャロヴィア王国の精神的支柱となった。
英雄の影に生まれし子
崇願期365年、シャロヴィア王国の首都ヴェリャ・ミアにて、ルミオスは英雄...
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ルナリ
ヴェリャ・ルナリ湖群の神秘詩集
『ルナリ』は、七国期の詩人サルヴァ・ミアルヴァンが著した詩集である。ヴェリャ・ルナリ湖群の幻想的な景観と、そこに宿る畏き者イルミナ・ルナリオスへの畏怖を、繊細かつ力強い言葉で紡ぎ上げている。
サルヴァ・ミアルヴァンは、カレニアの山岳地帯に生まれ、幼少期をヴェリャ・ルナリ湖群の畔で過ごした詩人である。彼女は、湖水の色が月の満ち欠けに応じて変化する神秘的な現象...
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キトル
シャロヴィアの度量衡を確立した数学者キトルは、一統期に活躍した数学者であり、シャロヴィア王国の繁栄に大きく貢献したシャロヴィア式度量衡システムの考案者として知られる。彼の考案した体系は、エヴァリナの流れを基準とした独創的なものであり、後の時代にも大きな影響を与え続けている。
数字と星々の子
キトルは、シャロヴィア王国の首都ヴェリャ・ミアで生まれた。幼少期から数字に異常な才能を示し、夜...
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ノルヴオス
巨大な鯨の姿を持つ、海洋と航海を司る畏き者
ノルヴオスは、大洋の深淵に棲む畏き者であり、その巨大な鯨の姿は、船乗りたちの畏怖と憧憬の対象となっている。海洋と航海を司るこの存在は、その吐く潮によって嵐を呼び起こし、また恩寵「海路の加護」によって航海の安全を守護する。
深淵より現れし巨鯨
ノルヴオスの姿を目撃した者は稀である。しかし、その伝説は海を知る全ての者の間で語り継がれている。その体長は最...
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グラゴヴァン
断崖絶壁と峡谷を司る、巨大な岩柱の姿をした畏き者
グラゴヴァンは、断崖絶壁と峡谷を支配する強大なセファ級の畏き者である。その姿は巨大な岩柱として現れ、時に峡谷の風となって唸る。人々に「不動の意志」という恩寵を与え、精神的な強さをもたらす存在として畏れられ、崇拝されている。
グラゴヴァンの存在は、大地の深奥に根ざし、天空へと伸びる巨大な岩柱として顕現する。その姿は、まるで大地そのものが立ち上がったかのような...
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ゼトーの運命の糸事件
イシェッドで発生した不可解な集団転職騒動七国期1056年、イシェッド中央部の都市ゼトーで奇妙な現象が発生した。ある日突然、多くの市民が自分の職業に強い違和感を覚え、一斉に転職を始めたのである。農夫が突如として詩人になり、商人が鍛冶屋に転じるなど、社会の秩序が一夜にして崩壊した。
この現象は約1ヶ月続き、その間、都市の機能は完全に麻痺した。エヴァリナ学者たちは、これを運命と選択を司る畏き者ゼトーの...
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オヴァリュの富の流れ実験
ノルセリアで行われた大規模経済実験七国期1112年、ノルセリアの商業都市オヴァリュで、畏き者オヴァリュの指示により大規模な経済実験が行われた。「富の流れ実験」と呼ばれるこの出来事は、富の分配と経済循環に関する斬新な洞察をもたらした。
実験では、都市の全住民に等しく大量の金貨が分配された。その後の1年間、彼らの経済活動が詳細に記録・分析された。結果は驚くべきものだった。当初は平等だった富の分...
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ミアルヴァン・クヴァンデ
永久凍土の地下都市
アヴィスティア北部の永久凍土地帯に広がる、巨大な地下都市。鉱山労働者たちの生活の場となっている。
ミアルヴァン・クヴァンデは、地表から数百メートル下に広がる驚異的な地下都市である。その全容は迷宮のように複雑で、正確な地図を作ることさえ困難だとされる。都市の中心部には巨大な氷柱が立ち並び、そこに住居や作業場、集会所などが彫り込まれている。
この都市の主な住...
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ヴォルティスの魔法戦争
カレニアで勃発した魔法使いたちの抗争七国期1119年から1121年にかけて、カレニアの山岳地帯で魔法使いたちによる大規模な抗争が発生した。この出来事は「ヴォルティスの魔法戦争」として知られている。
きっかけは、強力な魔法の源泉「ヴォルティスの泉」の発見だった。この泉の支配権を巡り、カレニアの二大魔法結社「銀月会」と「赤炎団」が激しく対立。両者の戦いは、山々を焼き尽くし、天候を操り、時には現実...
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オヴァネス・ドルヴァン
カレニアの山岳地帯で行われる裸雪転がり祭り
オヴァネス・ドルヴァンは、カレニアの山岳地帯で毎年厳冬期に行われる奇祭である。参加者が裸で雪の中を転がり回るという過激な内容で知られ、不妊治療の効果があるとされている。
カレニアの厳しい冬の到来を告げるオヴァネス・ドルヴァン祭りは、その過酷さゆえに「狂者の祭り」とも呼ばれる。しかし、その起源は畏き者オヴァネスへの崇拝儀式にあるとされ、古来より続く重要な伝統...
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フィルヴァ・ケルナ
伝統的な七弦琴
タルヴェイで生まれた独特の音色を持つ楽器。その音色は畏き者の声を模していると言われる。
フィルヴァ・ケルナは、タルヵェイの音楽文化を代表する楽器である。全長約1メートルの優雅な曲線を描く本体に、7本の弦が張られている。弦はそれぞれ異なる材質で作られており、金属、獣の腸、植物繊維など、様々な素材が用いられる。
この楽器の最大の特徴は、その神秘的な音色にある...
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ヴァル
畏き者を調理した男ヴァルは、七国期中期のベロヴで活躍した料理人である。彼の名は、畏き者の食材を使用した料理により、食した者を一時的に畏き者化させるという前代未聞の出来事によって、歴史に刻まれることとなった。この事件は、料理の可能性と畏き者の本質に関する新たな議論を引き起こし、後の食文化とエヴァリナ学に多大な影響を与えた。
河畔の町に生まれし味の求道者
ヴァルは、七国...
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ルミオス祭
夏至の光の祭典
ルミオス祭は、ルミア・ヴァルタ大陸全域で毎年夏至に執り行われる壮大な光の祭典である。畏き者ゼンタ・ミアへの感謝と畏怖を表す儀式を中心に、各地で様々な催しが繰り広げられる。
ルミオス祭の起源は、崇願期初期にまで遡る。畏き者ゼンタ・ミアの出現により引き起こされた光の異常現象が、人々に深い畏怖の念を抱かせたことが、この祭りの始まりとされる。
祭りの中心となるの...
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フィルヴァネスの詩人戦争
タルヴェイで勃発した詩人たちの対立七国期1076年、タルヴェイの芸術都市フィルヴァネスで、詩人たちの間に深刻な対立が生じた。この出来事は「フィルヴァネスの詩人戦争」として知られている。
きっかけは、新しい詩の形式「ヴェリャ・リズム」の登場だった。この斬新な形式は若手詩人たちの間で人気を集めたが、伝統を重んじる老齢の詩人たちはこれを「芸術の堕落」と批判した。対立は次第にエスカレートし、街頭で...
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ドルヴァン・エルナ大学
イシェッドの学術の中心地
ドルヴァン・エルナ大学は、イシェッドの古都ヴァルタ・ミアに位置する、大陸最古にして最高峰の学術機関である。エヴァリナ学を中心に、畏き者研究の最先端を担う名門校として知られている。
ドルヴァン・エルナ大学の起源は、一統期末期にまで遡る。当時、畏き者ドルヴァンティス・ルザクの恩寵を受けた学者エルナ・サルヴァリュが、森の奥深くに創設した小さな学舎がその始まりだっ...
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サルヴァリュクトの知恵泉騒動
タルヴェイで発生した奇妙な集団狂乱事件七国期978年、タルヴェイの学術都市サルヴァリュクトで奇妙な集団狂乱事件が発生した。事の発端は、都市の中央広場に突如として出現した不思議な泉だった。
泉の水を飲んだ者は、一時的に驚異的な知性と創造力を得たという。この噂は瞬く間に広まり、多くの市民や学者たちが泉に殺到した。しかし、水を飲んだ者の多くは、その後激しい頭痛に襲われ、中には錯乱状態に陥る者も現れた...
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キルミオン
王位継承儀式で使用される毒の杯
キルミオンは、フェダス王国の王位継承儀式において中心的な役割を果たす、古の魔術が込められた杯である。純金で作られたこの杯には、複雑な幾何学模様が刻まれており、その縁には七つの宝石が埋め込まれている。
伝統によれば、新たな王となる者は、この杯に注がれた猛毒の液体を一気に飲み干さなければならない。毒は畏き者グレナキアの血液から抽出されたものだと言われ、通常の人...
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ヴァルタの幽霊船
ミアルヴァン海を彷徨う伝説の船群王期の終わり頃から、ミアルヴァン海の船乗りたちの間で「ヴァルタの幽霊船」の噂が広まった。それは、霧の中から突如として現れては消える、黒い帆の大型船だった。
目撃証言によれば、この船には乗組員の姿はなく、甲板には無数の松明が燃えているという。船に近づこうとすると、急激に霧が濃くなり、船は姿を消すとされる。興味深いことに、この船を目撃した者の多くが、その後、...
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ゼリュクト・ミルヴァン
ベロヴの泥祭りゼリュクト・ミルヴァンは、ベロヴの河川沿いの村々で毎年行われる、独特な祭りである。参加者が全身を泥で覆い、川に飛び込むという奇妙な儀式を通じて、水の恵みに感謝し、豊かな漁を祈願する。
ベロヴの生命線とも言えるルミオス大河。その支流沿いの村々で行われるゼリュクト・ミルヴァン祭りは、水の神秘と人間の関わりを象徴する、独特な文化的行事である。
祭りは雨季の始ま...
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ノルヴァ・メディカの疫病退治
イシェッドを襲った疫病と畏き者の介入七国期1024年、イシェッド南部を未知の疫病が襲い、多くの犠牲者を出した。通常の治療法が全く効果を示さず、人々は絶望の淵に立たされた。そんな中、畏き者ノルヴァ・メディカが突如として現れ、事態は思わぬ展開を見せた。
ノルヴァ・メディカは、巨大な白蛇の姿をした畏き者で、治癒の力を持つとされていた。彼女は疫病の原因を突き止め、特殊な薬草を用いた治療法を人々に伝授...
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グリトリュ・サキ
危険な鉱石入りの酒
グリトリュ・サキは、アヴィスティアの鉱山労働者たちの間で密かに製造・消費されている、鉱石の粉末を混ぜた危険な酒である。その強烈な効果と中毒性から社会問題となっているが、労働者たちの間では根強い人気を誇っている。
アヴィスティアの鉱山の奥深く、労働者たちの間で密やかに造られ、飲まれるグリトリュ・サキ。その濁った液体の中には、微細な鉱石の粉末が漂っており、飲む...
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ルミオス・サルヴァ
知恵を授ける神秘の泉
ベロヴの奥深い山間に位置する、伝説の泉。その水を飲むと知恵が授かるといわれ、多くの学者や求道者が訪れる。
ルミオス・サルヴァは、常に淡い青白い光を発する清らかな水をたたえた泉である。周囲には古代の石碑が立ち並び、解読不能な文字が刻まれている。泉の水面は鏡のように滑らかで、その中をのぞき込むと、見る者の内なる真実が映し出されるという。
この泉の水を飲むと、...
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ルナリ占術
湖水の変化で未来を占う神秘術ルナリ占術は、ヴェリャ・ルナリ湖群周辺で発達した独特の占いの技法である。湖水の色の変化から未来を予言するこの術は、畏き者イルミナ・ルナリオスの恩寵によるものとされ、その精度の高さで知られている。
ルナリ占術の起源は、崇願期後期に遡る。伝説によれば、湖畔に住む少女ヴェリャ・ミアが、月下の湖面に映る不思議な色彩の変化に気づき、それが未来の出来事と関連しているこ...
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大陸の食文化史
畏き者と絡み合い発展した食文化
大陸の食文化は、エヴァリナという超常の力と、畏き者たちの存在によって深く形作られてきた。人々は畏き者たちの恩寵を受けながら、独自の料理法や食習慣を発展させ、それぞれの地域で特色ある食文化を築き上げてきた。本項では、先古代から現在の七国期に至るまでの食文化の変遷と、各国の特徴的な食文化を詳述する。
食文化の黎明:先古代の食生活
先古代、人類がまだ小規...
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ルザク・ヴェリャ
イシェッドの氏族間で行われる成人儀式ルザク・ヴェリャは、イシェッドの氏族間で古くから続く、若者の性的成熟を祝う儀式である。その過激な性的要素ゆえに外部からの批判も多いが、イシェッドの人々にとっては重要な文化的伝統となっている。
イシェッドの密林深くで行われるルザク・ヴェリャは、若者が大人としての責任と権利を獲得する重要な通過儀礼である。儀式の詳細は部外者に明かされることはないが、氏族の長老た...
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ヴェリャ・ドルヴァンティスの乱
ノルセリアを揺るがした商人たちの反乱七国期522年、ノルセリアの主要港湾都市ヴェリャ・ドルヴァンティスで、商人たちによる大規模な反乱が勃発した。きっかけは、商業都市連合の指導部が突如として導入した高額な通行税だった。
反乱軍は、海運業者や市場の商人たちを中心に組織され、瞬く間に市の主要施設を制圧した。彼らは「自由貿易の復活」をスローガンに掲げ、多くの市民の支持を得た。
反乱は約2ヶ月間続い...
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ノルヴァ・サルヴァリュの恋歌
恩寵を持つ貴族たちの恋愛と政治の物語集
『ノルヴァ・サルヴァリュの恋歌』は、七国期の文豪エルナ・ミアルヴァンが著した物語集である。ノルセリアの宮廷を舞台に、恩寵を持つ貴族たちの複雑な恋愛模様と政治的駆け引きを描き、人間の欲望と畏き者の力が交錯する様を鮮やかに描写している。
エルナ・ミアルヴァンは、ノルセリアの港町ルミオス・ハーバーで生まれ、若くして宮廷に仕える機会を得た文学者である。彼女は宮廷で...
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エルナルヴァネの記憶喪失疫病
ベロヴを襲った奇病の大流行七国期1089年、ベロヴの首都エルヴァントを中心に奇妙な疫病が流行した。患者たちは徐々に記憶を失っていき、最終的には自分が何者かさえ分からなくなるという症状を呈した。この疫病は「エルナルヴァネの記憶喪失病」と呼ばれ、社会に大きな混乱をもたらした。
疫病の原因究明に乗り出したエヴァリナ学者たちは、これが畏き者エルナルヴァネの仕業ではないかと推測した。エルナル...
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グリトリュ・ソルナの砂絵
風で描かれる神秘的な一時芸術
グリトリュ・ソルナの砂絵は、グリトリュ砂漠の遊牧民が伝承する独特の芸術形式である。風によって描かれる巨大な一時的絵画は、畏き者への祈りの形として古くから継承されてきた。
砂絵の起源は、群王期初期にまで遡るとされる。伝説によれば、長く続いた砂嵐の後、砂漠に畏き者ゼクトラルの姿が浮かび上がったことから、この芸術形式が生まれたという。
砂絵の制作は、「風の踊り...
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グリト・グリカ
恩寵による変身譚集
七国期の作家ルザク・ミアルヴァンが著した変身物語集である。畏き者の恩寵によって動物や植物に変身する人々の物語を通じ、人間性の本質と変容の意味を探求する。
ルザク・ミアルヴァンは、カレニアの山岳地帯で生まれ育った作家である。幼少期に畏き者グリトリュクトとの遭遇を経験し、その後、変身に関する民間伝承の収集に人生を捧げた。『グリト・グリカ』は、彼が収集した話を...
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ノルヴァ・サキ
ノルセリアの港町で密造される強烈な蒸留酒
ノルヴァ・サキは、ノルセリアの港町で密かに製造される強烈な蒸留酒である。その強烈な効果と独特の製法から、法的には禁止されているにもかかわらず、船乗りたちの間で高い人気を誇る。
ノルヴァ・サキの起源は定かではないが、ミアルヴァン海の潮の満ち引きと深い関係があるとされる。伝説によれば、畏き者ノルヴァ・サルヴァリュの涙から生まれたとも言われ、その強烈な効果は超自...
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寓話集
畏き者と人間の関係を動物に喩えた教訓譚七国期の思想家エルナ・サルヴァリュが編纂した寓話短編集である。畏き者と人間の複雑な関係性を、動物たちの物語に置き換えて描いている。その簡潔かつ象徴的な表現は、老若男女問わず多くの読者の心に深く刻まれ、七国の文化に大きな影響を与えた。
エルナ・サルヴァリュは、ベロヴの農村に生まれ、後にノルセリアの大学で哲学を学んだ思想家である。彼女は、畏き者と人間の関係を、...
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オヴァネス断崖の風笛
神秘的な音色を奏でる楽器
オヴァネス断崖の風笛は、タルヴェイの職人たちが作り出す特殊な楽器であり、断崖を吹き抜ける風を受けると神秘的な音色を奏でる。その音色は畏き者イオヴァネスの声とも称され、芸術家たちを魅了し続けている。
オヴァネス断崖の風笛の起源は、群王期後期に遡る。伝説によれば、タルヴェイの音楽家ルミオス・ゼンタが、オヴァネス断崖での瞑想中に畏き者イオヴァネスの声を聴いたこと...
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ルミオス・トラゲディア
畏き者との契約に苦悩する王の悲劇物語
七国期の文豪ゼンタ・ミアルヴァンが著した悲劇作品。畏き者との契約によって王位を得た主人公ルミオスが、自らの出生の秘密と畏き者の呪いに苦しむ姿を描き、人間と畏き者の関係性の複雑さを鋭く問いかける。
ゼンタ・ミアルヴァンは、フェダス王国の宮廷詩人として名を馳せた人物であり、その鋭い洞察力と美しい韻律で知られている。『ルミオス・トラゲディア』は、彼の代表作として...
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ミア・グリトリュ
タルヴェイの芸術家たちが用いる幻覚性樹液
タルヴェイの芸術家たちの間で広く用いられている幻覚作用のある樹液である。その使用は創造性を刺激するとされる一方で、深刻な健康被害や社会問題を引き起こしており、タルヴェイ社会に大きな影響を与えている。
ミア・グリトリュは、タルヴェイの深い森に生息する「ルミオスの樹」から採取される樹液である。この樹液は強い幻覚作用を持ち、使用者に鮮烈な色彩感覚と独特の空間認識...
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存在論争
七国期の権力闘争を象徴する大論争
ヴェリャ・ドルヴァンティス・ゼクトラルは、七国期932年に始まり、現在も続く畏き者の本質を巡る神学的・哲学的論争である。この論争は単なる学術的議論の域を超え、七国の政治、社会、文化に深遠な影響を及ぼし続けている。
論争の起源
七国期932年、フェダスの神学者エルナ・ヴェリャンティスが著した『本質説』は、畏き者の存在を根本から問い直す衝撃的な論考であ...
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ミアルヴァンの影の内閣
アヴィスティアの秘密政治組織七国期の初期、アヴィスティアの政界に「ミアルヴァンの影の内閣」と呼ばれる秘密組織が存在したと言われている。この組織は、表向きの政府の裏で実権を握り、国家の重要決定に大きな影響を与えていたとされる。
組織のメンバーは、鉱山貴族の中でも特に強大な七家族の当主たちで構成されていたという。彼らは月に一度、秘密の地下会議室で集まり、国家の方針を決定していたと伝えられ...
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エルナ譚
現実と幻想が交錯する騎士の冒険譚
七国期の作家ルミオス・サルヴァリュが著した冒険小説である。エヴァリナの影響で現実と幻想の境界が曖昧になった世界を旅する騎士エルナ・ヴァルタの奇妙な冒険を描き、人間の認識と現実の関係性を問いかける。
ルミオス・サルヴァリュは、ノルセリアの港町ゼクトラル・ホヴェンで生まれ育った作家である。彼は若い頃から様々な船に乗り込み、ミアルヴァン海の不思議な現象を目の当た...
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ルザクと花
森林地帯の秘密の寺院を舞台にした物語
『ルザクと花』は、七国期の作家ミアル・サルヴァリュが著した哲学的推理小説である。ヴァルタ・ノルヴァ森林地帯に隠された秘密の寺院を舞台に、畏き者の本質と人間の在り方を探求する物語を展開している。
ミアル・サルヴァリュは、イシェッドの辺境の村で生まれ育ち、後にタルヴェイで哲学を学んだ作家である。彼女は、ヴァルタ・ノルヴァ森林地帯での不思議な体験をきっかけに、...
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ビテン
恩寵なき畏き者の討伐者
ビテンは群王期に活躍した伝説的英雄であり、恩寵に頼らずに畏き者を討伐する革新的な技法を開発した。その功績は、人類に新たな可能性をもたらし、畏き者との関係性を根本から変革した。彼の生涯と業績は、エヴァリナ学の発展と人類の自立に多大な影響を与え、後の時代にまで語り継がれる偉業となった。
出自と少年期
群王期711年、アヴィスティアとカレニアの国境に位置...
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ゼクヴァルタの幻影都市
グリトリュ砂漠に出現した幻の都市七国期945年、グリトリュ砂漠の東端に、突如として巨大な都市が出現したという報告が相次いだ。「ゼクヴァルタの幻影都市」と呼ばれるこの現象は、多くの探検家や学者たちの注目を集めた。
目撃者の証言によれば、都市は黄金の塔と水晶の宮殿で構成され、周囲には豊かな緑地が広がっていたという。しかし、都市に近づこうとすると、砂嵐が発生し、姿を消してしまうのだった。
エ...
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エナ・ゼク
タルヴェイの過激な芸術表現一部の前衛的芸術家たちが実践する、排泄物を用いた芸術表現である。その過激な手法と哲学的背景から、芸術界に大きな議論を巻き起こす。その過激な表現方法は、多くの人々に嫌悪感を抱かせる一方で、芸術の本質を問い直す重要な運動としても評価されている。
エナ・ゼクの実践者たちは、人間の排泄物を主な素材として用いる。彼らは、これを単なるショッキングな表現としてではなく、...
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イルヴァネス・ヌヴァルミア
星々の予言を映す古代の天球儀
カレニアの山頂にある天文台に保管される、星々の動きから未来を予言するという古代の装置。
イルヴァネス・ヌヴァルミアは、カレニアの最高峰ゼンタ・ルミオス山頂にある古代天文台の中心に据えられた、巨大な天球儀である。その直径は3メートルにも及び、表面には精巧な星座の模様が金と銀で描かれている。
伝説によれば、この天球儀は畏き者イルミナ・ルナリオスによって古代...
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ゼクトラルの仮面劇
砂漠の遊牧民の伝統芸能
ゼクトラルの仮面劇は、グリトリュ砂漠の遊牧民の間で代々伝承される伝統的な演劇形式である。畏き者ゼクトラルにまつわる物語を、精巧な仮面をつけた役者たちが演じる、神秘的かつ芸術性の高い舞台芸術である。
起源は群王期初期にまで遡るとされる。砂漠を徘徊する畏き者ゼクトラルの姿を目撃した遊牧民たちが、その体験を芸能として昇華させたのが始まりだと言われている。
この...
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イドルクトの影スパイ事件
アヴィスティアで発覚した超常的諜報活動七国期1097年、アヴィスティアの首都で国家機密の大規模な流出事件が発覚した。調査の結果、犯人は人間ではなく、影そのものだったことが判明。この事件は「イドルクトの影スパイ事件」として歴史に刻まれている。
アヴィスティアの諜報機関の分析によれば、畏き者イドルクトが自身の影の一部を切り離し、スパイとして活動させていたという。影は壁や床、天井を自由に移動し、機密...
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ミスサ
強力な催淫効果を持つ果実
ミスサァは、イシェッドの深い密林に生育する、強力な催淫効果を持つ果実である。その効果と希少性から高値で取引されるが、同時に深刻な社会問題の原因ともなっている。
イシェッドの密林の奥深く、人知れず実るミスサ。その存在は長らく現地の氏族たちの間でのみ知られていたが、近年その効果が広く知れ渡り、密かな人気を博している。
果実は鮮やかな紫色をしており、その香りは...
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イルミナ・ルナリオスの月食儀式
ベロヴで行われた大規模な宗教儀式七国期803年、ベロヴのエルヴァント近郊で、畏き者イルミナ・ルナリオスを祀る大規模な宗教儀式が執り行われた。この儀式は、百年に一度の大月食に合わせて行われたもので、「イルミナ・ルナリオスの月食儀式」と呼ばれている。
儀式には、ベロヴ全土から約10万人の参加者が集まったとされる。人々は、月が完全に隠れる瞬間に一斉に祈りを捧げ、イルミナ・ルナリオスの加護を求め...
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サルヴァリュの謎文書
タルヴェイで発見された暗号文書七国期初期の928年、タルヴェイの古い図書館の改築工事中に、一冊の奇妙な文書が発見された。「サルヴァリュの謎文書」と名付けられたこの書物は、解読不能な文字で埋め尽くされていた。
文書の表紙には「真実は光の中に隠れる」というヴァラクシャ語の文が記されていた。しかし、内容は全く理解できない文字や記号で構成されており、当時の最高の学者たちでさえ、その解読に苦心し...
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サルヴァリュ・エルナ
フェダスの奇妙な豊作祈願
サルヴァリュ・エルナは、フェダスの農村部で広く信じられている、畑を裸で走り回ることで豊作をもたらすという奇妙な迷信である。その起源や効果については諸説あるものの、今なお多くの農民たちに実践されている。
フェダスの肥沃な大地を耕す農民たちにとって、豊作は死活問題である。彼らは畏き者グレナキアの恩寵に感謝しつつも、さらなる豊穣を求めて様々な習俗を実践してきた。...
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フゼック
崇願期初期の畏き者との交渉官フゼックは崇願期初期に活躍した、最初の畏き者交渉官として知られる伝説的人物である。複数の畏き者と同時に契約を結ぶ能力を持ち、人間社会と畏き者との関係構築に多大な貢献をした。その独特な交渉術と、畏き者との深い繋がりは、後の時代の畏き者研究や外交政策に大きな影響を与えた。
出自と早期の生涯
フゼックの出自については諸説あり、確かなことは分かっていない。...
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ヴァルタ宮
畏き者の支配する森を彷徨う魂の叙事詩
『ヴァルタ宮』は、群王期の詩人ゼクトラル・オヴァネスが著した叙事詩である。畏き者ドルヴァンティス・ルザクの支配するヴァルタ・ノルヴァ森林地帯を彷徨う魂の遍歴を描き、生と死、罪と贖罪、そして人間と畏き者の関係性を深く探求している。
イシェッドの辺境に生まれたゼクトラル・オヵァネスは、幼少期にヴァルタ・ノルヴァ森林地帯で遭難した経験を持つ詩人である。その体験が...
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ヴェリャ・ノルティア
漁師たちの守護霊
ノルセリアの沿岸部で信仰される海の精霊。豊漁と安全な航海をもたらすとされる。
ヴェリャ・ノルティアは、ノルセリアの漁師たちの間で古くから信仰されてきた海の守護霊である。その姿は、上半身が美しい女性で、下半身が魚の尾を持つ人魚のような存在として描かれる。長い緑の髪は常に濡れており、その瞳は深い海の色をしているという。
伝説によれば、ヴェリャ・ノルティアは嵐...
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サルヴァリュ暦
七国で使用される共通暦法
サルヴァリュ暦は、畏き者サルヴァリュ・オヴァネスの出現を元年とする暦法であり、ルミア・ヴァルタ大陸の七国で広く使用されている。この暦は、畏き者の影響を強く受けた独特の時間概念を反映している。
サルヴァリュ暦は、崇願期の開始と同時に制定された。畏き者サルヴァリュ・オヴァネスの出現により、時間の流れそのものが変容したとされ、これを機に新たな時間計測の必要性が生...
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ヴァータ大陸
エヴァリナの力が織りなす七国の大地ヴァータ大陸は、畏き者たちの存在と人間の営みが絶妙なバランスを保つ、壮大なる物語の舞台である。その地形は畏き者たちの意志によって形作られ、七つの国々がその恵みと脅威の中で独自の文化を育んでいる。本項では、この大陸の地理的特徴を詳細に記述し, その神秘性と実用性を明らかにする。
地形概観
ヴァータ大陸は、南北約3,000キロメートル、東西約2,500...
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エルナヴァンの密約
アヴィスティアとカレニアの秘密協定群王期726年、アヴィスティアとカレニアの両国首脳が密かにエルナヴァン山中で会談を行い、秘密協定を結んだ。この協定の存在が明らかになったのは、それから50年後のことだった。
協定の内容は、両国間の鉱山資源の独占的な取引と、他国への輸出制限を取り決めたものだった。これにより、両国は莫大な利益を得る一方で、他国の産業発展を妨げることとなった。
協定の発覚は、...
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屠る手
フェグスターの理論と実践を記した技術書『屠る手』は、七国期の技術者ゼンタ・ミアルヴァンが著した革新的な技術書である。人間がエヴァリナを直接操作するフェグスター技術の理論と実践について詳細に記述し、七国の科学技術に大きな影響を与えた。
ゼンタ・ミアルヴァンは、アヴィスティアの鉱山都市ルミオス・カヴァーンで生まれ育ち、若くしてフェグスター技術の研究に没頭した技術者である。彼女は、畏き者ミアゼンタ・...
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ゼンタ3世
シャロヴィア帝国衰退期の皇帝ゼンタ3世は、一統期後期のシャロヴィア帝国第17代皇帝である。その治世は帝国の衰退期と重なり、内政と外交の両面で困難に直面した。改革を志すも、保守派との対立により暗殺されるという悲劇的な最期を遂げ、その死がシャロヴィア帝国分裂の引き金となった。
帝国の黄昏に生まれし皇子
一統期498年、ゼンタ3世は当時のシャロヴィア皇帝ルミオス5世の第三皇子として...
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サルヴァリュ・オヴァネス
エヴァリナ学の礎を築いた崇願期の先駆的学者サルヴァリュ・オヴァネスは、崇願期に活躍した学者であり、エヴァリナ学の基礎を確立した人物として知られる。彼の研究と著作は、畏き者とエヴァリナの本質に迫る画期的なものであり、後の世代の学者たちに多大な影響を与えた。その功績により、彼は「エヴァリナ学の父」と呼ばれ、現代においても尊敬を集める存在である。
生い立ちと初期の研究
サルヴァリュ・オヴァネスは...
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ヴァルタリオの炎の舞踏会
タルヴェイで開催された危険な芸術祭七国期1067年、タルヴェイの芸術都市ヴァルタリオで、畏き者ヴァルタリオの加護を受けた前衛的な芸術祭が開催された。「炎の舞踏会」と呼ばれたこのイベントは、文字通り炎を纏って踊るという危険な芸術表現を特徴としていた。
参加者たちは、ヴァルタリオの恩寵により炎に焼かれることなく、情熱的な舞踏を披露した。しかし、興奮のあまり制御を失った炎が都市に燃え移り、大規模...
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ミアゼンタの浮遊島事件
ノルセリアの沖に突如出現した謎の島七国期1045年、ノルセリアの主要港湾都市ミアゼンタの沖合約10キロメートルの地点に、突如として巨大な浮遊島が出現した。この出来事は「ミアゼンタの浮遊島事件」として知られている。
島は直径約2キロメートル、高さ約500メートルの円錐形をしており、その表面には見たこともない植物が生い茂っていた。さらに驚くべきことに、島全体が海面から約50メートルの高さを保っ...
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エストラヴィンの眼
エストラヴィンとの壮絶な戦いを描いた叙事詩
『エストラヴィンの眼』は、七国期の詩人ルミオス・ゼンタが著した英雄叙事詩である。英雄ヴェランドによる畏き者エストラヴィンとの71日に及ぶ壮絶な戦いを描き、人間と畏き者の関係性、英雄の使命、そして力と責任の本質について深く掘り下げている。
ルミオス・ゼンタは、シャロヴィア王国の宮廷詩人として名を馳せた人物である。彼は、ヴェランドの直系の子孫から直接話を聞き、...
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ヴァルタ・ルミア
鉱山町で人気の鉱石製性具ヴァルタ・ルミアは、アヴィスティアの鉱山町で広く使用されている、鉱石を用いた性具である。その特異な効能から人気を博す一方で、健康被害の懸念も指摘されており、アヴィスティア社会に様々な議論を巻き起こしている。
アヴィスティアの鉱山労働者たちの間で密かに流通しているヴァルタ・ルミアは、一見すると何の変哲もない鉱石の塊に見える。しかし、その内部には畏き者の力が宿...
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航海誌
ミアルヴァン海の不思議な航海記『航海誌』は、七国期の探検家ノルヴァ・ルミオスが著した航海記録である。ミアルヴァン海の不可思議な現象と、未知の畏き者との遭遇を克明に記録し、七国の人々に新たな世界観をもたらした。
ノルヴァ・ルミオスは、ノルセリアの港町ゼクトラル・ハーバーで生まれ育った航海士である。幼少期から海への憧れを抱き、若くして海軍に入隊。その後、商船の船長を経て、探検家として名を...
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心淵
元神官の告白録
『心淵』は、七国期の思想家ミアル・ゼクトラルが著した自伝的作品である。畏き者との契約を破棄した元神官の視点から、人間と畏き者の関係性、信仰の本質、そして個人の良心の問題を深く掘り下げている。
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サルヴァリュクトの書物迷宮
タルヴェイに出現した不思議な図書館タルヴェイの古い図書館が一夜にして巨大な迷宮に変貌を遂げるという奇妙な出来事が起こった。「サルヴァリュクトの書物迷宮」と呼ばれるこの現象は、畏き者サルヴァリュクトの仕業だと考えられている。
迷宮の内部は無限に広がる書架で構成され、そこには世界中の全ての書物が収められているという。しかし、迷宮内では方向感覚が完全に失われ、一度入ると二度と出られなくなるとされ...
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ミアゼンタの式
エヴァリナ法則の数学論『ミアゼンタの式』は、七国期の数学者ゼクトラル・オヴァネスが著した革新的な論文である。エヴァリナの振る舞いを数学的に記述しようと試み、畏き者の力を科学的に理解する道を開いた。
ゼクトラル・オヴァネスは、アヴィスティアの鉱山都市ルミオス・カヴァーンで生まれ育った数学者である。幼少期から畏き者ミアゼンタ・オヴァリュの影響下にある磁気異常地帯で過ごした経験が、...
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ミナリ・セルティス・ヴァルタ
黄金の穂波を纏う豊穣の畏き者
ミナリ・セルティス・ヴァルタは、農耕と豊穣を司るセファ級の畏き者である。その姿は黄金の穂波と緑の葉を纏い、足跡には作物が芽吹くという。七国期において最も崇拝される畏き者の一柱であり、その恩寵「豊穣の約束」は農業国家の繁栄を支える礎となっている。
ミナリ・セルティス・ヴァルタの出現は、崇願期の終わり頃、大陸中央部の広大な平原地帯で最初に目撃された。当時、その...
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グリトリュクトの舞踏病
ベロヴを襲った奇病の大流行七国期112年、ベロヴの首都エルヴァントで奇妙な病が発生した。患者たちは突如として制御不能な踊りを始め、数日間踊り続けた後に衰弱死するという症状を呈した。この奇病は「グリトリュクトの舞踏病」と呼ばれ、瞬く間に周辺地域に広まった。
当初、この病は畏き者グリトリュクトの仕業ではないかと恐れられた。しかし、エヴァリナ学者たちの調査により、これは特殊な菌類の胞子に...
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ゼリュクト・ヴァンの壁画群
畏き者を描いた神秘的壁画
ゼリュクト・ヴァンの壁画群は、ソルナ大平原の地下に広がる洞窟群に残された先史時代の壁画であり、最古の畏き者の姿が描かれているとされる。その鮮やかな色彩と神秘的な図像は、古代の人々と畏き者との関わりを今に伝える貴重な文化遺産である。
ゼリュクト・ヴァンの壁画群が発見されたのは、一統期末期のことである。フェダスの農夫ミア・ルザクが、耕作中に偶然地下洞窟の入り口...
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グリトリュ・ソルナの天変地異
フェダスを襲った未曾有の自然災害七国期1102年、フェダス全土を未曾有の自然災害が襲った。この災害は、畏き者グリトリュ・ソルナの影響によるものだと考えられている。
災害は突如として始まった。まず、数日間にわたって赤い雨が降り続け、河川や土壌を赤く染めた。その後、地震と火山の噴火が各地で同時多発的に起こり、さらに巨大な竜巻が平原を縦横無尽に駆け巡った。
フェダスの人々は、これを畏き者の怒...
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グリトリュ・ソルナの地層書簡
ベロヴで発見された地中からの書簡七国期1105年、ベロヴの鉱山都市グリトリュで、地中深くから奇妙な地層が発見された。この地層は、まるで何者かが文字を書いたかのような模様を形成しており、「グリトリュ・ソルナの地層書簡」と名付けられた。
エヴァリナ学者たちの解読により、これが数万年前の超古代文明からのメッセージであることが判明した。内容は、畏き者グリトリュ・ソルナによる大災害の予言と、その対...
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オヴァネスの幻視録
畏き者オヴァネスの啓示を記した預言書
『オヴァネスの幻視録』は、七国期の預言者ゼクトラル・ルミオスが著した神秘的な預言書である。畏き者オヴァネスから直接啓示を受けたとされる幻視を記録し、七国の未来と世界の終末を予言している。
ゼクトラル・ルミオスは、タルヴェイの芸術都市ミアル・グリトで生まれた画家であった。彼は33歳の時、オヴァネス断崖で瞑想中に突如として畏き者オヴァネスと遭遇し、7日7晩に...
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エストラヴィンの石碑群
ヴェランド王の偉業を刻む巨石群
エストラヴィンの石碑群は、シャロヴィア王国時代に建立された巨大な石碑の集合体であり、英雄王ヴェランド・ミアルヴァンの偉業を後世に伝えるために作られた。その壮大な規模と精緻な彫刻は、今なお多くの人々を魅了している。
石碑群が建立されたのは、一統期の350年から360年にかけてのことである。ヴェランド王の命により、畏き者エストラヴィンとの決戦が行われた丘陵地帯...
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サルヴァリュクト
学問の守護者たる畏き者
サルヴァリュクトは知恵と学問を司る畏き者であり、その姿は巨大な梟として現れる。羽ばたきは知識の風を運び、世界に叡智をもたらす存在として崇められている。その恩寵「叡智の目覚め」は、人間の知的能力を飛躍的に高める力を秘めている。
出現と外観
サルヴァリュクトが最初に姿を現したのは、崇願期の終わり頃とされる。当時、大陸中央部に位置する古代都市ミアルヴァ...
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サルヴァリュ・ゼクトラル
嘘を暴く古代の書物
ベロヴの古い図書館に保管されている、嘘を暴く力を持つとされる神秘的な書物。
サルヴァリュ・ゼクトラルは、ベロヴの首都エルヴァントにある古代図書館の最も奥まった書架に保管されている、一冊の古ぼけた書物である。その表紙は年季の入った革で覆われ、金色の文字で判読不能な古代文字が刻まれている。
伝説によれば、この書物は畏き者セルティオによって人類に授けられたもの...
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ゼンタ・ルミオスの祭り
アヴィスティアの鉱山労働者による年中行事
ゼンタ・ルミオスの祭りは、アヴィスティアの鉱山労働者たちが年に一度行う大規模な祝祭である。その過激な内容と独特の習慣から、国内外で物議を醸す一方、労働者たちの結束力を高める重要な行事とされている。
祭りの起源
ゼンタ・ルミオス祭りの起源は、アヴィスティアの鉱山開発初期にまで遡る。伝説によれば、ある鉱山で大規模な崩落事故が発生し、多くの労働者が生き埋...
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ゼク
狂気と創造の畏き者、芸術家たちの崇拝対象
ゼクは、常に姿を変え、見る者の精神を掻き乱す狂気と創造性の畏き者である。その存在は芸術家たちの間で崇拝され、混沌と閃きをもたらす恩寵「混沌の閃き」で知られる。
形なき形態の舞
ゼクの姿を一言で表すことは不可能である。それは常に変化し、見る者の精神を反映する鏡のような存在だ。ある者には無数の目を持つ巨大な翼として現れ、また別の者には色彩の渦巻く霧とし...
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エルナ・ミア山脈の石窟寺院群
古代の畏き者信仰の聖地
エルナ・ミア山脈の石窟寺院群は、大陸北部の険しい山岳地帯に点在する古代の寺院遺跡群である。岩壁を刳り貫いて造られたこれらの寺院には、畏き者との遭遇を描いた壮麗な壁画が残されており、古代の信仰と芸術の貴重な証左となっている。
エルナ・ミア山脈の石窟寺院群は、崇願期初期から中期にかけて造営されたと考えられている。最古の寺院は、畏き者エルナリオスの出現直後に建立...