ヴァンネリ

夜の闇に現れる夢の畏き者。特に月が薄明るく輝く夜に顕現しやすく、その姿は常に変幻自在であるが、多くの伝承では影のような存在として描写される。彼の特徴は人々の夢の中に入り込み、家族や一族間の絆を強化することで知られる。

人間との関係性

ヴァンネリは他の畏き者たちとは異なり、人間に対して非常に友好的な態度を取ることで知られている。特に896年の「カレヴィアンの夢の祭り」においては、ヴァンネリの力が強く影響を与え、数多くの家族や一族の間に絆が深まる事件が記録されている。しかし、この畏き者の力は時として強力すぎるともされ、絆を強めすぎることで家族や一族内の争いが生じた例も報告されている。

これに関しては910年の「ノルディスの一族の内紛」が特に有名で、ヴァンネリの力により一族の絆が強まりすぎ、結果として権力の中心となる者を巡る争いが激化したとされる。

恩寵とその利用

ヴァンネリの恩寵は「夢絆の珠」として知られ、この珠を持つ者は他者の夢に入り込み、心の奥深くまでの思いや記憶を読み取ることができる。夢絆の珠は特に国の外交や情報収集の際に非常に価値のあるものとされ、多くの国々でこの珠を巡る争奪戦が繰り広げられた。特に732年の「フェダスの夢」では、夢絆の珠を巡る争奪戦が激化し、多数の犠牲者を出す大規模な戦闘が行われたと記録されている。