崇願期

紀元の確立

崇願期は我々の知る大陸の歴史において最も神秘の力の強い時代とされる。ある年、大陸中央部で突如として原因不明の超巨大爆発が起こり、それとともに大陸全土に後にエヴァリナと呼ばれる力の原理が溢れ出した。この爆発の日はその後の歴史の中で紀元として尊重され、我々の時代計算の基点となっている。

この爆発がなぜ、どのようにして起こったのかは、今日に至るまでその全容は明らかになっておらず、多くの学者や探求者たちがその謎を解明しようとしている。

畏き者たちの出現

紀元の爆発を境に、大陸各地に畏き者と称される超常の存在たちが姿を現した。これらの生物や存在は、普通の生命体とは一線を画す特異な力を持ち、人々の生活や文化、さらには政治に深く影響を及ぼしていった。彼らの出現により、人々は畏き者との関係を模索する中で新しい宗教や信仰を形成していった。神話や伝説はこの時期に多く生まれ、それらは後の時代にも大きな影響を与えている。

国家の台頭とエヴァリナ学の体系化

爆発と畏き者の出現後、大陸の勢力図は急速に変動し、新しい国家や文明が興隆する中、エヴァリナという新たな力を巡る研究が始まった。この時期、エヴァリナの性質や使い方、そしてその源泉となる畏き者との関係を研究するエヴァリナ学が体系化される。この学問の発展に伴い、エヴァリナを利用した技術や文化が生まれ、人々の生活を豊かにした。そして、多くの国家がこれを背景に強大な力を手に入れることとなった。

この時代前半の記録には散逸したものが多く、次の一統期初期にツッカによって収集されなければ、ほとんどが謎で終わった可能性すらあった。

東方との交流の減少

崇願期を通して、大陸と東方との交流は顕著に減少した。エヴァリナの出現と畏き者との関係の変動は、大陸内での混沌をもたらし、外部との関係を疎かにすることとなった。東方の諸国や文化との交流が途絶える中、大陸内部の統一性や共通認識が強まっていったとされる。

この崇願期は、未知の力とそれを取り巻く混沌、そして新しい秩序の形成の時代として、我々の歴史において特別な位置を占めている。

崇願期のできごと

伝説の王・ラルソヴィア

73年、エヴァリナの力を駆使して大陸の南部に強大な王国リザリアを築き上げた伝説の王、ラルソヴィアが登場する。彼は畏き者との交渉に成功し、彼らの力を活用して国を繁栄に導いた。また、彼の治世下ではエヴァリナ学の研究が盛んに行われ、多数の恩寵を獲得した。

黒き日の大惨事

142年、北西の都市ヴェロンが一晩で消失する出来事が発生。後に「黒き日」と称されるこの事件は、恩寵の誤った利用が原因とされる。この事態を受け、多くの国家や学者がエヴァリナの取り扱いに対して警戒を強め、規制を設けるようになった。

メルゼナの平和の約定

216年、大陸の主要な国家が一堂に会し、エヴァリナの利用と畏き者との関係を取り決めるための協定を結ぶ。この約定はその後の大陸の平和と安定をもたらす大きな転機となった。しかし20年で約定は破れ、以降一統期までの間全土の平和は訪れなかった。

崇願期は今日の土台であり、その影響は今日にも色濃く残っている。しかしシャロヴィアという広大で分厚い成功に覆い隠されたこの歴史を、そのままの姿で見ることは難しい。