イルヴァネス・ヌヴァルミア

星々の予言を映す古代の天球儀

カレニアの山頂にある天文台に保管される、星々の動きから未来を予言するという古代の装置。

イルヴァネス・ヌヴァルミアは、カレニアの最高峰ゼンタ・ルミオス山頂にある古代天文台の中心に据えられた、巨大な天球儀である。その直径は3メートルにも及び、表面には精巧な星座の模様が金と銀で描かれている。

伝説によれば、この天球儀は畏き者イルミナ・ルナリオスによって古代の賢者たちに授けられたものだという。星々の位置を正確に再現するだけでなく、それらの動きから未来の出来事を予測する力を持つとされている。

天球儀の中心には、エヴァリナの結晶が埋め込まれており、それが星々の光を増幅し、予言の力を引き出すのだという。満月の夜、特定の星座が天球儀上で交差する時、その表面に不思議な文様が浮かび上がり、未来の出来事を象徴的に表現するという。

カレニアの天文学者たちは、この天球儀を用いて国家の重大な決定を行う際の助言を行ってきた。しかし、その解釈は非常に難しく、誤った読み取りが深刻な結果を招くこともあった。そのため、現在では特別に訓練を受けた「星読みの僧」たちだけが天球儀を操作することを許されている。

イルヴァネス・ヌヴァルミアの存在は、カレニア国外ではほとんど知られていない。カレニア政府は、この強力な予言の道具が他国の手に渡ることを恐れ、その存在を極秘としている。