フィルヴァ・ケルナ

伝統的な七弦琴

タルヴェイで生まれた独特の音色を持つ楽器。その音色は畏き者の声を模していると言われる。

フィルヴァ・ケルナは、タルヵェイの音楽文化を代表する楽器である。全長約1メートルの優雅な曲線を描く本体に、7本の弦が張られている。弦はそれぞれ異なる材質で作られており、金属、獣の腸、植物繊維など、様々な素材が用いられる。

この楽器の最大の特徴は、その神秘的な音色にある。熟練の奏者が奏でるメロディーは、聴く者の心を揺さぶり、時に幻覚的な体験をもたらすという。これは、フィルヴァ・ケルナの音色が畏き者の声を模していることに起因すると考えられている。

フィルヴァ・ケルナの製作は、タルヴェイの職人たちにとって最高の名誉とされる。楽器の本体には、畏き者にまつわる物語が精巧な彫刻で描かれ、それぞれが一点ものの芸術作品となっている。

タルヴェイでは、重要な儀式や祭りの際に必ずフィルヴァ・ケルナの演奏が行われる。その音色は、現世と畏き者の世界を繋ぐ架け橋となると信じられているのだ。近年では、他国の音楽家たちの間でもフィルヴァ・ケルナの人気が高まっており、タルヴェイの伝統音楽が世界に広まるきっかけとなっている。