エルヴァリス・ドルミア
畏怖の森の入り口
イシェッドの深い森の中に存在する、畏き者の領域への入り口とされる場所。
エルヴァリス・ドルミアは、イシェッドのヴァルタ・ノルヴァ森林地帯の最も奥深い場所に位置する、神秘的な空間である。そこでは、巨大な木々が不自然なまでに密集し、その枝葉が空を完全に覆い隠している。日中でさえ、ここは薄暗く、不気味な雰囲気に包まれている。
伝説によれば、エルヴァリス・ドルミアは畏き者の世界と人間の世界の境界にあたる場所だという。特定の日時に、特別な儀式を行うことで、畏き者の領域へと踏み入ることができるとされている。しかし、その方法を知る者は少なく、多くの冒険者たちが手がかりを求めてこの地を訪れては、空しく帰っていった。
イシェッドの長老たちは、エルヴァリス・ドルミアを神聖な場所として崇め、むやみに近づくことを禁じている。彼らは年に一度、秋分の日に儀式を執り行い、畏き者たちへの敬意を表すという。この儀式の詳細は部外者には明かされないが、参加した者たちの表情が一様に畏怖に満ちているという噂がある。
近年、エルヴァリス・ドルミアの周辺で奇妙な現象が多発しているという報告がある。時間の流れが歪んだり、重力が逆転したりと、常識では説明のつかない出来事が起きているのだ。これらの現象は、畏き者の世界と人間の世界の境界が薄れつつあることを示しているのかもしれない。